4月は新入社員研修で仰せつかったサブリーダー業を盾にあらゆる業務から逃げておりましたが、
5月は馬車馬のようにしっかりと働きたいと思います。
さて、本日はすでに1月以上経ってしまったイースター(復活祭)の話です。
世間的にリア充が多いとされている電通の皆様におかれましては、
イベント毎といえば、10月末のハロウィンを想起される方がとても多いのではないでしょうか。
10月生まれの筆者にとっては、なにか毎年他人事とは思えないイベントです。
そんなバイアスがかかった内容ではよろしくないと思い、
世間ではハロウィンに対してどんなイメージをもたれているのか?調べてみました。
なんとなく、「ハロウィン 合コン」という内容で画像検索してみました。
すると、人によって色々な楽しみ方/臨み方があることが分かります。
【ケース1】:ハロウィンに対して必死な方
とても狙いが端的でわかりやすい画像だと思います。
※記事の内容にクセがあるので、URLは割愛させていただきます。
【ケース2】:もはや何が楽しいのかよくわかんないイベント
個人のブログなのでこちらもURLを割愛させていただきますが、人によって楽しみ方は様々。
広告人にとって、とても参考になりました。
そんな中、ハロウィンに次ぐイベントとして春の訪れを告げるイースター(復活祭)
が日本国内でも存在感を増しています。
その動向が、ネット検索行動からもはっきり見て取れるようになりました。
図1 「イースター」検索UU数
ネット行動分析サービスを提供するヴァリューズ(東京都港区)から、検索キーワード分析サービス
「【eMark+】Keyword Finder」検索動向によれば、
2016年3月の「イースター」(一語)を検索したユニークユーザー(UU)数は11万6000人で、
前年同月比で3.5倍伸びていることが分かります(図1)。
昨年のイースターは4月5日だったため4月に入っても検索数が伸び、その昨年3~4月の合算UU数と比べても、
今年の3月は上回っています。
イースターを含む2語以上の検索でも、2016年3月の検索UU数は31万4000人に上り、
前年同月比で2.2倍増の伸びを見せています。
図2 イースターの認知度
イースターの認知度は、クックパッドが会員向けに実施したアンケート調査によると、
「名前だけは知っている」も含めて昨春が77%、今春は86%に到達(図2)。
では、イースターはこの勢いで浸透、普及していくのか。その行方を占ううえで何かと比較対象に
上がるのが「ハロウィーン」ではないでしょうか。
同ヴァリューズの調査では、2015年10月のハロウィーン検索UU数(一語)は34万4000人で、
イースターの約3倍。
ハロウィーンを含む関連検索UU数は193万人で、31万4000人(2016年3月)のイースターとは
6.1倍の差があります。ハロウィン強し、ですね。
図3 検索ボリューム対決
検索ボリュームの推移を手軽に調べられる「Google Trends」でも、イースターとハロウィーンを比較してみる
と(図3)、検索ボリュームが最大だった昨年10月のハロウィーンを100として、検索ボリュームを指数化した
経年推移のグラフが表示されます。
イースターについては3~4月の指数を合算してハロウィーンと比較すると、昨年3~4月のイースターは14。
今年は15~16。これはハロウィーンの2005~2010年ごろの検索ボリュームに該当しています。
ちなみにハロウィーンは翌2011年に一気に25に伸びて、以降も右肩上がりの急伸を見せました。
その意味でイースターは今、ハロウィーンの成功に続くかどうか、岐路に立っているところと言えますね。
イースターの需要喚起は限定的。
図4 同時検索語ランキング
イースターにネットユーザーは何を期待しているのか。同時検索語から読み取ってみる(図4)と、
同時検索語1位は「ディズニー」で5万2900UU。2位「エッグ」と7位「卵」で計5万4500UU。
この2つが大半を占めています。
一方のハロウィーンは、6位にディズニーが入りますが、「仮装」「イラスト」「コスプレ」「お菓子」
などパーティー需要に直結するキーワードが並びます。
図5 検索後の流入サイト
検索後の流入サイトを見ると、さらにその差が鮮明に(図5)。
イースターはまだ一語検索が多く、「イースターとは何か」「いつなのか」を調べるためのサイトが
上位に並んでいます。
一方、ハロウィーン検索からの流入サイトを見ると、「楽天市場」「Amazon.co.jp」で買い物、
「クックパッド」でお菓子作りという具体的な行動がうかがえます。
図6 イースター日程
夏休みとクリスマスの中間で10月末日と決まっているハロウィーンに比べ、イースターは「春分後最初の満月
の次の日曜日」と複雑で、最大1カ月ほど日取りにズレが生じてしまいます(図6)。
日本では新年度の慌ただしさやお花見とも重なる難しさはある時期なので微妙なところですがw
それでも、企業としてイースター商戦に乗るには、「イースターにしたいこと」のアンケートで、
「何かしたいが、何をしたらよいかわからない」という声がトップタイ(図7)である現状に対し、
楽しみ方をしっかり提示することが大事だと思います。
今のところ思いつくイースター特需を得ているのは、「ハッピー!イィスタァーー!!」でミッキーが叫ぶ
東京ディズニーリゾートと、タマゴの生産・販売のイセ食品(埼玉県鴻巣市)にまだ限られています(図5)。
未開ゆえに、皆様のご担当のクライアントにとっても、まだ開拓余地のあるマーケットなのではないでしょう
か!!
…でも、イースター合コンを仮にするとすると、みんなタマゴ男爵みたいな感じになるんですかね。
図7 イースターにしたいこと
図8 タマゴ男爵
【参考】
ディズニーイースター
http://www.tokyodisneyresort.jp/special/easter2016/
タマゴでハッピーイースター
http://www.ise-egg.co.jp/easter-egg/